判断基準

ポルトガルでの盲腸手術:約60万円

  • 全体的に、日本の1.5倍〜3倍くらいの額の医療費(日本の10割負担額と比較)
  • 高度な治療の場合は、イギリス・フランス・日本へ移送の可能性あり
  • 重病で日本に移送になったときの費用 約400万円
のむてつ所長のむてつ所長

盲腸手術60万円のレベルなので、「治療費」の補償限度額としては、最低200万円は欲しいところです。ただし、重病で日本に移送になったときは、移送費用が約400万円と高額なので、「救援者費用」の額を400万円以上にしておきましょう(「治療・救援費用」の合算の場合は最低600万円は欲しいです)。

医療費が高いと言われる欧米。しかし、ポルトガルの医療費は、そこまで高額ではありません。

「治療費補償」については、年会費無料のクレジットカードに付帯する保険が、治療費の限度額が200万円なので、カード付帯保険だけでカバーしようと思えば、1枚でカバーできる額です。(参考:クレジットカード海外旅行保険比較表(80種以上))

ただし、重病時に、日本へ移送するときの費用は約400万円と高額であることに注意が必要です。移送費用は「救援者費用」という項目でカバーされるのですが、400万円となると、保険付帯カード2枚でギリギリカバー可能なレベルです。

また、もう一点、注意してください。カード付帯保険は90日間が最長。それ以上の期間の場合は、別の節約方法が必要です。こちらの記事にまとめています。⇒半年〜1年など長期海外旅行保険の節約方法3つ

以下、参考にしたデータ・情報

現在の為替レート:1ユーロ=[rate_Exc amount=”1″ from=”EUR” to=”JPY”]円 (←googleからの自動取得値)

↑この現在の為替レートは、下記の昔のデータと比較するときに、ご利用ください。

2008年のデータ

↓出典:ジェイアイ傷害火災HP(2008年2月。1ユーロ=約155~161円)

ポルトガル(リスボンの医療費)
  内容 日本(10割負担額)
救急車の料金 ①公営:無料
②民営:約1万円
①無料
②通常利用しない
初診料 1.2万円 2,700円
病院部屋代
(1日当たり)
①相部屋:2.6万円
②個室:3.4万円
③ICU:7.2万円
①1.7万円
②2万~5万円
③8.8万円
盲腸手術の治療費 ①総費用:57万円
②平均入院日数:5~6日
①40万円
②4~7日間
骨折時の治療費
(橈骨末端閉鎖性骨折)
5.7万円 1.5万円
ファミリードクター制度 あり
*緊急時を除き、(歯科等一部を除き)全科診察可能な医師の診察を受け、その後必要に応じ専門医へ紹介
なし
*初診から専門医の受診が可能(ただし、総合病院等で紹介状が必要な場合あり)
乳児死亡率(千1人当たり) 3.3人 2.4人

↑乳児死亡率のみ2011年のデータ。

その他の情報

3. 医療
○医療機関は、公立病院、公立診療所、私立病院及び個人医の4種類がありますが、医療水準はヨーロッパの中では低いです。
○…(省略)…公立病院では…(省略)…非常に混雑しており、入院病棟も病床が常に不足しています。
○私立病院は、設備面ではほぼ問題がありませんが、社会保険は適用されず一般的に診察だけで80ユーロ程度、入院するだけで1日約200ユーロ程度の高額の費用が必要となるので、万一に備え海外旅行保険に加入しておくことをお勧めします。
○…(省略)…日本人の体質に合わないものもありますので、常備薬は日本から持参することをお勧めします。

ポルトガルは欧州の中では医療面で遅れているようです。急病になり、高度な医療が必要なときにはポルトガル国外へ移送となることもあるようです。一般に移送の費用は高額。保険の準備をするときには、移送費用をカバーする救援者費用の額をチェックしておいたほうがよさそうです。

個室に入院すると一日200ユーロ、個人医の往診も高額費用が必要。救急車もありますが、緊急性が認められない場合は出動料を請求されます。