3つの節約方法一覧と、その長所短所比較

半年より長い、長期の海外旅行保険のすべてに使える節約方法なのですが、わかりやすい例として、1年の海外旅行保険として考えます。
今、長期の海外旅行保険は、普通に加入すると、前のページの比較表からわかるように、最安プランでも1年で18万円は、かかります。
で、ここで、18万円する保険料を、4.5万円以上節約する方法の紹介です。高い保険会社と比較すると、20万円以上も節約できる方法になります。
その方法とは、現在、3つ。
それぞれ、長所・短所があるので比較してみてください。
1年の長期海外旅行保険 節約方法一覧表
方法1:ドイツの保険会社の旅行保険で継ぎ足す→詳細 | 方法2:とあるカード会員限定、継ぎ足しで加入できる保険→詳細 | 方法3:利用付帯裏技に、1年の格安保険を上乗せ→詳細 | |
---|---|---|---|
特徴 | 最安だが通訳費用は保険対象外。語学力必須 | 年9万円。通訳費用ありで最安な方法 | 年17.2万と少し高いが、一番安心な方法 |
こういう人向け | ●病院で使える語学力があり、とにかく安く済ませたい人 ●旅行目的が、留学/ワーホリ/常に旅行で移動している人、しか加入できない |
●日本の保険が良い人 ●病院で通訳が必要な人 ●留学/ワーホリ/出張だけではなく、駐在や現地採用やロングステイもOK(帰国予定は必要)。 ●通訳アリで少しでも安い保険がよい人 |
●日本の保険が良い人 ●病院で通訳が必要な人 ●留学/ワーホリ/出張だけではなく、駐在、現地採用やロングステイもOK(帰国予定は必要)。サッカー留学、テニス留学、野球留学などスポーツ留学もOK。旅行目的に制限なし ●安心感重視 |
コスト | ●カード最低2枚 ●保険料 354ユーロ(〜35歳) 462ユーロ(36〜69歳) |
●カード最低3枚 (有料カード1枚必須) ●保険料 8.4万円 (2017年12月値上げ後の価格) |
●カード最低4枚 ●保険料 17.2万円 (2018年8月値上げ後の価格) |
方法 |
①カード付帯保険で90〜180日をカバー ②181日目以降、このドイツの保険を利用 |
①カード付帯保険で90〜180日をカバー ②181日目以降、この継ぎ足し保険を利用 支払いに、ある特定カード必須 |
①保険付帯カード4枚で、1年をカバー ②補償額上乗せとして1年の格安バラ掛け保険を利用 |
長所 | ●カード付帯保険のあとに、日数を継ぎ足す形で利用可能 ●ネットで加入可能。即日開始可 ●日本出国後も加入可能 ●緊急歯科治療もある |
●カード付帯保険のあとに、日数を継ぎ足す形で利用可能 ●日本出国後も海外から電話1本で加入可能 ●海外から延長・短縮可能 ●キャッシュレス診療OK ●最長2年間まで契約可能 ●安心の東京海上日動 |
●日本の海外旅行保険だがバラ掛け可で格安 ●海外就職/現地採用OK ●スポーツ留学もOK ●1年間で保険金限度額の上下が少なく、安心。 ●キャッシュレス診療OK ●3つの中で安心感は一番 |
短所 |
●カード付帯保険だけの期間は保険金限度額が少なめ ●3ヶ月以上の保険は、留学・ワーホリ、常に旅行で移動する人限定 ●途中解約不可。返金不可 ●キャッシュレス診療が入院時のみ ●語学力が必要(通訳サービスがない) ●携行品損害補償なし ●医療費請求はフランスへ郵送する必要あり(郵送費は自己負担) |
●カード付帯保険だけの期間は保険金限度額が少なめ ●Sumi TRUST CLUBカードに入会必須。(どれも年会費有料、3000円〜) |
●ここの3つの中では少し高い。 ●保険期間は1年が限度(1年以上の場合は、帰国して再契約が必要) ●出国前に日本での契約が必須 ●保険加入が郵送で少し時間がかかる |
→詳細 | →詳細 | →詳細 |
↓下で、1つずつ詳しく説明していきますね。
注意点:どの保険も、無保険期間があると加入できない
まず、先に、3つの方法で共通の、超重要な注意点を書いておきます。それは、「日本出国から無保険の期間があると、どれも加入できない」ということ。
特に、方法1と方法2は「海外に行ってからも加入できる」というメリットがあるのですが、カード付帯保険を含めて、何の保険にも加入せずに日本を出国していた場合は、方法1と方法2の保険でも加入することができません。
また、カード付帯保険が3ヶ月で切れた後に無保険の期間があった場合も、加入できません。
あとで泣きを見ないよう、くれぐれも注意してください。
節約方法1:ドイツ アリアンツ社の旅行保険を継ぎ足す
こういう人向き
●現地の病院で通訳不要の人。
●とにかく安く済ませたい人。
●旅行目的が、留学/ワーホリ、常に旅行で移動している人
内容&コスト
これは、日本人経営の「フランスの保険代理店アセット」さんが販売している、ドイツのアリアンツ社の旅行保険「グローブパートナー」です。
最大の特徴は、カード付帯保険のカバー期間(90日)のあとに、日数を継ぎ足す形で利用ができることです。もちろん、利用付帯裏技を使ったあと、90日以降や180日目以降での利用もできます。
1年間を最安値で済ませようとした場合ですが、下記①〜③のような使い方になります。
①1〜90日目 1枚目のカード付帯保険でカバー
②91〜180日目 2枚目のカード付帯保険でカバー
③181日目以降〜 このドイツの旅行保険でカバー
という形になり、このドイツの旅行保険に加入するのは、半年で済みます。半年で、保険料を見積りしてみると、
●35歳までなら、354ユーロ。
●35〜69歳なら、462ユーロ。
(2017年8月現在。行き先地はアジア。ユーロ圏だともう少し安くなります)
と、かなり安く済ませられます。
また、海外の保険ということで、日本の海外旅行保険とは少し違う部分も多く、急な虫歯や親知らずの痛みに対する緊急歯科治療の補償がついていたり、あと、旅行出発後でもインターネット上でカード払いで申し込みができる、というようなメリットもあります。
ドイツ旅行保険のメリットまとめ
●カード付帯保険のあとに日数を継ぎ足す形で利用できる
●保険料が安い
●治療費用の上限は年間15万ユーロ(=約1950万円)
●緊急歯科治療の補償が付いている
●インターネット上でカード払いで申し込み可能
●出国してから、旅行途中でも加入可能
欠点
ただし、このドイツの旅行保険、欠点もあります。
欠点その1 通訳費用が保険対象外
日本の海外旅行保険なら当然カバーされる通訳費用が、保険対象外のため、現地の病院での診察、診療時は、自分で現地の医者に説明をしなければいけません。ですので、現地の言葉もしくは英語が話せる、語学力がある人向けと言えます。(留学やワーホリで、現地へ行ってから語学力を身につける予定の人も含めて)
ただし、語学力に自信がなくても、格安であるこの保険を使いたい人もいるかと思います。そんな人は、「日本語が通じる病院を先に見つけておく」という方法で、なんとか使うことができます。(日本人の多い大都市でしか使えない方法ですが)
言ってみれば、病院の領収書の中の「通訳費用」という項目だけが保険金で下りないだけなのです。ですので、通訳を呼ぶ必要のない、日本語の通じる病院を見つけることができれば、その病院を利用する前提で、この保険を使うという手もありだと思います。
世界の主要都市では、日本人医師が働く病院も増えていますし、韓国のソウルなど、公的機関が電話で日本語通訳サービスを提供している地域もあります。そういう病院や地域なら、語学力に自信がなくても、この保険を利用しやすいですね。
欠点その2 キャッシュレス診療は、入院時は良いが、通院ではダメ
病院での診療費を、保険会社が直接病院に払ってくれて、自分の財布から払わなくていいという「キャッシュレス診療」が、入院のときにしか使えません(日本の海外旅行保険なら通院でも入院でも使えます)。この保険だと、通院のときは、自分で一旦、立て替え払いし、その後、請求する形になるので、少々不便。しかも、保険金請求は、書類をフランスへ郵送すること必要で、郵送費用は自己負担になります。
欠点その3 携行品損害補償がない
持ち物の盗難や破損をカバーしてくれる「携行品損害」という補償が、ありません。パソコンやスマホ、その他高価なものを持ち歩く場合は、保険ではカバーされないので、注意が必要です。
欠点その4 途中解約不可。返金不可
途中解約不可、返金も不可であることには注意。例えば、半年で契約していたが、3ヶ月で帰国してしまった場合、日本の海外旅行保険なら使わなかった3ヶ月分を返金してもらうことが可能ですが、このドイツの保険では返金不可です。旅行期間の予定が変わる可能性がある場合は、注意しましょう。
このドイツの保険では、保険期間は↓ここから選ぶ必要があります。
●短期(保険料が少し割高) 1週間、2週間、1ヶ月間
●長期(保険料が割安) 3〜12ヶ月間
旅行期間が変更する可能性がある場合は、少し保険料が割高になりますが、短期の保険を継ぎ足す感じで使えば無駄が減らせます。
節約方法1のドイツの旅行保険に関しては、以上です。
さらに詳しい保険の詳細は、公式サイトで確認してください。
節約方法2:とあるクレジットカード会員だけ加入できる継ぎ足し保険
こういう人向き
●病院には通訳が必要で、かつ、最も安く済ませたい人
●22歳以上で年収200万以上の人(カード申込時)→21歳以上も可能にする方法発見!
●ロングステイ、留学、ワーホリ、出張の人
●現地採用や現地就職もOK(ただし出発時点で帰国予定がある人のみ)
●駐在も帰国予定がある人のみ
内容&コスト
この保険は、SuMi TRUST CLUBカード(旧シティカード)を持つカード会員だけが加入できる海外旅行保険で、その名は『海外旅行保険プラス』。
一見すると、よくあるカード付帯保険への上乗せ保険(有料)なのですが、実は、この保険、上のドイツの保険と同じように、カード付帯保険の90日間のあとに継ぎ足すことができる、という、日本唯一の保険です。
この『海外旅行保険プラス』、引受保険会社は東京海上日動。なので、有料の海外旅行保険の中では安い、というのも嬉しいところ。
で、1年間を最安値で済ませようとした場合ですが、下記①〜③のような使い方になります。
①1〜90日目 1枚目のカード付帯保険でカバー
②91〜180日目 2枚目のカード付帯保険でカバー
③181日目以降〜 『海外旅行保険プラス』でカバー
注意点としては、『海外旅行保険プラス』は支払いがSuMi TRUST CLUBカードでしかダメ、となっていること。ですので、加入に際して、SuMi TRUST CLUBカードを必ず1枚作る必要があります。
そのSuMi TRUST CLUBカードにも海外旅行保険は付帯しています。ですが、保険期間が最大60日間(2ヶ月)と短いので注意。ですので、SuMi TRUST CLUBカードの付帯保険はメインに使うのではなく、利用付帯なので②の期間への上乗せ保険として使うのが良いでしょう(利用付帯を有効にしなくても、『海外旅行保険プラス』を使うことは可能)。
次に、コスト面を見てみましょう。SuMi TRUST CLUBカードの一番年会費が安いものが3000円。③の『海外旅行保険プラス』を残りの6ヶ月で加入した場合、8.4万円(治療救援費用1000万のN2プラン。2017年12月の値上げ後の価格)。合計コストは一年で8.7万円になります。
メリットまとめ
●日本の保険として唯一、カード付帯保険のあとに日数を継ぎ足す形で利用できる
●日本の保険なので、通訳費用も出る
●保険料は、半年で9万円弱。
●日本の保険なので、携行品損害もカバー
●最長2年間まで契約が可能
欠点
このSuMi TRUST CLUBカードの『海外旅行保険プラス』にも欠点があります。
欠点その1 年齢と年収の制限がSuMi TRUST CLUBカードにある
まず1つめの欠点として、SuMi TRUST CLUBカードはカード発行に年齢制限と年収基準があります。ただし、この欠点は、そこまで問題にはなりません。というのも、21歳以下の人の場合は、親に本会員になってもらい、親がそのカードで『海外旅行保険プラス』の保険料を支払うようにすればOKだからです。年収も審査に通るか怪しい場合は、親に本会員になってもらう作戦でいきましょう。
それぞれのカードの治療費用を、保険金限度額と一緒に表にしてみました。↓このような感じになります。
SuMi TRUST CLUBカードの年会費と治療費補償額の対照表
年会費 | 治療費 限度額 |
申込OK の目安 |
|
---|---|---|---|
SuMi TRUST CLUB エリートカード | 3000円 | 150万 | 22歳以上 年収200万円 |
SuMi TRUST CLUB リワードカード | 3000円 | 150万 | 22歳以上 年収200万円 |
SuMi TRUST CLUB ゴールドカード | 1.2万円 | 200万 | 25歳以上 年収400万円 |
SuMi TRUST CLUB リワード ワールドカード | 1.2万円 | 200万 | 25歳以上 年収400万円 |
デルタスカイマイル SuMi TRUST CLUB ゴールドVISAカード | 1.8万円 | 200万 | 25歳以上 年収400万円 |
欠点その2 日本で保険加入手続きが必要
SuMi TRUST CLUBカードの『海外旅行保険プラス』は、日本出国前に、加入手続きを済ませておく必要があります。また加入手続きは、郵送でのやり取りが必要なので、少し時間に余裕を持って、手続き開始をしておきましょう。
↑再度、確認したところ、改善されたようです!
カード付帯保険が出発からかけられていて、無保険状態がなく、かつ、カード付帯保険が切れるまでの間であれば、海外から電話で申し込み可能。また、郵送も必要なく、公式サイトで重要事項説明等を確認すれば電話での申し込み可能、とのことでした!さらに、短縮・延長も海外から電話1本で可能とのことです。
かなり便利になりましたね。こういう企業努力は嬉しいですよね♪
節約方法2に関しては、以上です。
実際の保険の詳細は、公式サイトで見てみてください。
⇒SuMi TRUST CLUBカードの『海外旅行保険プラス』
※『海外旅行保険プラス』の資料は、カード会員にしか送ってもらえないようなので、注意してくださいね。
節約方法3:利用付帯裏技+格安の上乗せ保険
こういう人向き
●病院には通訳が必要で、かつ、トラブル時の対応に安心が欲しい人
●旅行目的が現地採用や現地就職、ロングステイ、出張、駐在の人
●旅行目的がスポーツ留学の人
内容&コスト
この格安の上乗せ保険は、京都の保険代理店「保険デザインパートナーズ」さんが教えてくれた保険です(日本の保険会社の海外旅行保険です)。
バラ掛けができるので、必要な補償だけつけて、コストを節約することができます。
この保険を紹介してくれた「保険デザインパートナーズ」さんなのですが、いろんな会社の海外旅行保険を扱っていて、海外旅行保険に詳しい代理店さんです。しかも、私のサイトも熱心に読んでくださっていて、普通の保険代理店さんなら嫌がる、「カード付帯保険と有料保険の併用」も嫌がることなく対応してくれるとのこと。(約束してくれました。笑)
ですので、遠慮することなく、「カード付帯保険と併用します」と相談してみてください(長期海外旅行保険の相談はこちらから)。カード付帯保険と併用することで、さらにコストを節約できます。1年間を最安値で済ませようとした場合は、↓こんな感じになります。
①90日目まで 自動付帯の保険付帯カード
②91-180日目 利用付帯の保険付帯カード1枚目
③181-270日目 利用付帯の保険付帯カード2枚目
④271日目-360日目 利用付帯の保険付帯カード3枚目
以上4枚のカードで1年をカバーしつつ、
⑤1年の格安上乗せ保険に加入(2018年8月からは17.2万円〜。それ以前は約13.6万円〜)
治療救援費用1000万のレベルにして、あとカード4枚を発行したとすると、合計コストは、17.3万円です(無料カード3枚+年1000円カード1枚+有料保険17.2万円)。
1年の間、ずっと有料保険に入ることになるので(⑤)、トラブル時には保険会社だけではなく、保険代理店さんにも相談することができるので、安心度が高いです。
メリットまとめ
●今では珍しい、バラ掛けができて安価な海外旅行保険
●日本の保険なので、通訳費用も出る
●保険料は、一年で約17.2万円
●日本の保険なので、携行品損害もカバー
●補償額の上下が少なく安心
●1年間ずっと保険代理店にも相談可能
●海外就職・現地採用、ロングステイなどもOK
欠点
もちろん、この保険にも短所があります。
欠点その1 このページの他の保険より高い
普通の有料海外旅行保険が最低18万円するので、この保険の17.2万円という価格は安いと思うのですが、このページで紹介している3つの節約方法の中では一番高いです。ただ、長期海外滞在はトラブルに遭う可能性も高いので、保険代理店さんを通した保険が一年ずっとある、このプランは、一番安心です。
海外旅行保険に詳しい代理店さんがいたほうが安心、ということについては、こちらの記事を御覧ください。⇒海外旅行保険を価格比較だけで決めるのをやめるべき理由
欠点その2 保険期間が2年が限度
この保険の性質上、「保険期間が2年が限度」となっています。
2年までは海外にいながら延長も可能で、最初1年で契約しておいて、海外にいながら、もう一年延長する、という使い方も可能。
また、帰国してしまえば、再度、保険に加入することが可能だそうです(ここでも最長2年まで)。
欠点その3 保険加入手続きに郵送が必要で時間がかかる
保険代理店を通して加入する保険なので、加入手続きには郵送でのやり取りが必要なので、加入まで少し時間がかかります。早めに手続を開始しましょう。
節約方法3に関しては、以上です。
この「保険デザインパートナーズ」さんの格安上乗せ保険ですが、一般には公開していないそうです。こちらの特別問合せフォームから問合せしてみてください。