日本人が一般的に加入している国民健康保険も、海外での治療費への支給制度があります。「海外療養費支給制度」というものです。

ただ、この海外療養費支給制度、注意点があります。

●とりあえず、現地では全額を立て替える必要があり、病院に行っても、現金が無い場合は見てもらえないことがある(海外の病院って、先払いが多いようです。上海でもそうでした)

●補償は「日本で」保険の対象になっているものに限る (海外での保険対象と、日本での保険対象は異なる)

●病院で、自力で外国語で症状を説明し、治療内容を申請書に書いてもらう(診断書など)必要がある。(面倒がる医者もいる)

ということがあるので、外国語が達者の方か、もしくは、通訳になってくれる人が、いつも身近にいる方でないと、あまりおススメできません。

上海で生活している私の友人たちも、ほとんどが海外旅行保険に加入していましたね。やはり、病状を外国語で説明するのって、難しいですし。

それでも、国民健康保険の海外療養費支給制度を使ってみたいという方は、詳しくは、市町村の国民健康保険窓口で聞くことができますので、手順を事前に聞いておくといいと思います。

ここにも、一応、国民健康保険の海外での使用方法を簡単に書いておきます。

流れは、このような感じです。

海外での国民健康保険の利用手順

■1.現地では、医療費を全額立て替えておく 
■2.医師に診療内容の明細を書いてもらう(診断書のようなもの) 
■3.診療にかかった費用の領収書をもらっておく 
■4.上記書類が外国語の場合、翻訳する(翻訳は自分でやってもいい) 
■5.国民健康保険補償分を各市町村役所の国民健康保険課で申請する

海外での国民健康保険利用を申請する時に必要なもの

■領収明細書 
■診療内容明細書など治療内容のわかる証拠書類
 (必要書類が外国語の場合は翻訳文が必要) 
■国民健康保険証 
■世帯主名義の銀行口座がわかるもの 
■世帯主の認印

そして、基本的に、健康保険から支給される額というのは、『日本の病気・ケガの治療費×7割』なので、ご注意を。

例えば、アメリカなど医療費が高い国で、盲腸になり、400万円かかったとします。そのときに、支給される額は、400万円の70%の280万円ではなく、日本で盲腸のときにかかる一般的な額、50万円の70%、つまり35万円になります。

ですので、医療費の高い国に行く場合は、少なくとも、クレジットカード付帯の海外旅行保険を準備していくなど、自己防衛のための対策は必須です。